「非線形数理レクチャーシリーズ,2009」
最終更新日: 2010年3月13日
過去の記録 2002
2004
2006
2007
2008
今後の予定
- 第4回: Surface Superconducting/Smectic States
- 講演者: 潘 興斌 (Pan, Xingbin) 氏 (華東師範大学,East China Normal University)
- 日時: 2010年3月19日(金)午後4時から5時30分まで
- 場所: 東北大学理学部数理科学記念館(川井ホール)24号室
- 講演要旨:We review some of the recent progresses on the mathematical theory of surface superconducting states of superconductors and of surface smectic states of liquid crystals. We discuss the effects of domain geometry and physical parameters to the phase transitions, with emphasis on the analogies between superconductors and liquid crystals.
終了したレクチャー
- 第1回: 視覚―運動系の制御と時間
- 講演者: 沢田 康次 氏 (東北工業大学)
- 日時: 2009年7月23日(木)午後4時から5時30分まで
- 場所: 東北大学理学部数理科学記念館(川井ホール)24号室
- 講演要旨:ヒトが認識時や運動時に持つ時間はどのように作られるのか?物理時間とはどのように違うのか?その違いによって生じる錯誤・錯覚は人の意識にどのような効果をもたらすか?ヒトの主体性認識は因果律と矛盾なく説明可能か?
視覚追従実験で得られるデータから”先行制御”のメカニズムを分析し上記の質問
に答えようとする。
- 第2回: 生物と数学とロボットと --- 脳なしな話 ---
- 講演者: 小林 亮 氏 (広島大学大学院 理学研究科数理分子生命理学専攻)
- 日時: 2009年11月10日(火)午後4時30分から6時まで
- 場所: 東北大学理学部数理科学記念館(川井ホール)24号室
- 講演要旨: 生物の体は多くの自由度を有しており、その運動制御をすべて
中枢神経系からの命令のみで行うことは困難である.実際の生物の運動のかなりの部分は自律分散
制御によって生成されていると考えられている。自律分散制御とは、中枢からの
関与なしで局所的なコントローラ群が相互作用しながらロコモーションのかなり
の部分を作り出すという地方分権型の制御である.このような制御法が,生物の
理解にとどまらず,中央集権型の制御法に立脚する現在のロボティクスの状況を
打破する新しい指針となるものであることは間違いない.しかし現段階では,生
物が行っている自律分散制御の詳細は依然として明らかではない.
このような現状を打破するために、我々のプロジェクトチーム (CREST) では
最も単純と考えられる単細胞生物 (究極の自律分散システム) に立ち戻り、原初的
なアメーバ運動の背後に存在する自律分散制御の「からくり」を,生理実験と数
理モデル,そしてロボットの構築を通して検証することを試みている.そして,
このアメーバ運動を起点として,線虫やヘビの示す這行や,節足動物やほ乳類の
示す多脚歩行といったロコモーション様式へと徐々に対象を広げ,これらの制御
に通底する数理を明らかにしながら,大自由度システムの制御方策の創成へと
開させていくことを目指している.
本講演では,真正粘菌変形体から抽出した自律分散制御則を実装したアメーバ
ロボット,ヘビロボットなど,「生き生きと振る舞う」ロボットの実機実現やさま
ざまなロコモーション様式に通底する運動制御のからくりの解明に向けた試みを
紹介する.
- 第3回: 保存量のある反応拡散系の平衡解の安定性と分岐
- 講演者: 森田 善久 氏 (龍谷大学 理工学部)
- 日時: 2009年11月24日(木)午後4時30分から6時まで
- 場所: 東北大学理学部数理科学記念館(川井ホール)24号室
- 講演要旨: 2変数の反応拡散系におけるパターン形成の原理として、チューリング不安定性は有名である。
活性因子と抑制因子に対応する変数の拡散係数の違いによって空間的に一様な定数解が
不安定化する現象である。
この不安定化の現象は、2つの変数の積分量の和が保存される反応拡散系においても
見られるが、その解の時間発展をみると、漸近的なパターンは定数解における不安定
モード数に関わらず積分量の拘束のため制約される。
このような保存量のある系について、その解の定性的な性質を具体的なモデル方程式
を通して紹介し、その平衡解の安定性と分岐について小川知之氏(大阪大学)との
最近の共同研究を紹介する。
- ページの先頭へ戻る
世話人: 星野 真樹,高木 泉,柳田 英二
980-8578 仙台市青葉区荒巻字青葉6-3
東北大学大学院理学研究科数学専攻
電話: 022-795-6401, FAX: 022-795-6400